アルマン・デコートは1966年に南フランスの有名なローヌ渓谷沿いのアルルに生まれた。美術大学を卒業後、パリに居を構えてからも、ふるさとプロバンス地方の町や村をたびたび訪れている。幼いころの記憶や、かの巨匠独特の絵の具の配合などに影響をうけたデコートは、プロバンス地方の風景画に情熱を注ぐ。デコートは彼独自のオイル・ブラシと、キャンバスの風合いを生かして、庭園や、谷あいの小径、街かどのカフェ、山荘の窓などを、色彩と明光あふれるポートレートに変身させていく。色と色とのかかわりと、そのさまざまな色彩の上で軽やかに踊る自然の光が織りなす印象が彼の主なスタイルとなっている。
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