イギリスのアーチスト。
フィル・グリーンウッドは1943年ウェールズ北部のドルゲローに生まれ、今はサリーに住んでいる。ハローとホーンセー両美術学校で学んだ後、しばらくの間版画製作を教えた。1971年からはプロのアーチスト/版画家として活動している。
フィルは風景画のアーチストで、エッチングを多く手がけており、主に銅板を用いる。通常わずか2〜3版のプレートを用いて、食刻の深さを活かし、また色が融け合うように刷りを重ねることによって最大限の色彩と色合いを効果的に出している。彼の絵柄は必ずしも特定の場所を描いているわけではない。むしろ今までに見聞きしてきた事柄を組み合わせ、発展させることが多い。風景画という形を取ってはいるが、フィルにとって大切なのはその絵が表す雰囲気だ。
1960年代始めからイギリス国内のみならず、広く海外でも個展を開き、また主な展覧会に出展してきた。彼の作品は公私のコレクションに収蔵されており、その中には有名なテート・ギャラリーやイギリス議会も含まれている。
フィルは1979年王立画家・版画家協会の準会員に推され、1982年には同協会の特別会員に選ばれた。また伝統ある名勝史跡保存団体であるナショナル・トラスト向けの作品を数多く製作した。
主な個展:
1969年 ショー・シアター、ロンドン
1975年 ペーパーワークス・ギャラリー、バンクーバー、カナダ
1982年 ギャラリー・テンデンツ、ジンデフィンゲン、ドイツ
1983年 池袋、東京
1995年 ロイヤル・エクスチェンジ、マンチェスター
主な展示会:
1964年〜 ロイヤル・アカデミー・サマー・エグジビション
1964年〜 王立画家・版画家協会
1974年 プリントメーキング・イン・ブリテン、シドニー、オーストラリア
1977年 ヴィクトリア・アルバート・ミュージアム、ロンドン
1983年 ケイス・ジョーンズ・ギャラリー、ポート・エリザベス、南アフリカ
1994年/95年 ナショナル・プリント・エグジビション、ザ・マル、ロンドン
主なコレクション:
テート・ギャラリー、イギリス議会、国立ウェールズ美術館、南ア・ジョージ6世美術館、ケンブリッジ図書館、リバプール大学、ウェールズ大学、ハミルトン教育大学他。
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