モーリス・ハーヴェーの描くアメリカやイギリスの田園風景は、その鮮やかで繊細な描写により、今や世界的に認知されている。
美術史家のフィリス・バートンは、サウスウエスト・アート・マガジンの中で、次のように評論している。「ジョン・コンスターブル(18世紀のイギリスの巨匠)の東イングランドの田園風景のように、カリフォルニアの緑の見事なまでの情感的な描写は、ロマンチックな気分を満足させてくれるに十分である。」ハーヴェーの風景画は感傷的なものではなく、自然に対するこの作家の深い感情の現れである。それをコンスターブルといった偉大な画家のように、伝統的手法にのっとって描き、多くの受賞を果たしている。
英国エセックスのサウスエンド美術大学とロンドン美術大学を卒業した後、15年以上もの間、イギリス、カナダ、アメリカでイラストレーターとして働いてきた。カナダでは、国家創立100周年記念のために作品制作依頼を受け、全州の州議会ビルに収められた。アメリカに移った後は、ハリウッドの映画業界で仕事をしていたが、現在では自身の作品制作に没頭している。
数多くの賞を受け、多くのコレクターが彼の作品を所有している。(トヨタ、ハンナ・バーバラ・プロダクション、サンタポーラ市、カリフォルニア州、シェブロン石油会社等。)
現在はカリフォルニアに住み、周囲の風景を題材に描いている。『そこは誰も気にかけず、永遠に消え去ってしまいそうな場所である。しかし私はそれを私のカンバスに捉え、燃え尽きる最後の日々の中で美しくよみがえらせるのだ。』
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