1938年旧ユーゴスラビアに生まれ、1950年に渡米する。その後フィラデルフィアで育ち、1960年ニューヨークに移る。そこで大きな銀行に職を得、20年以上にわたり銀行業務用のコンピューター・ソフトウェアーの開発に携わった。 銀行での仕事はとても満足できるものであったが、心のどこかでもっとクリエイティブなものに惹かれ、彼自身にとって創作の必要性を常に感じていた。
1970年代初頭、ロングアイランドの東部の小島に旅行をするが、そこの美しさが彼のアートへの興味を触発し、絵を描き始めるようになる。彼の初期の油絵は、目の前に広がる田舎の自然と建築物の美しさに根ざしているが、決して実際に見たものをそのまま写実しているわけではない。むしろ、風景の自然の美しさを損なうことなく、家々や納屋や協会その他の建物を建てているその土地の人々への「憧憬の念」の表現である。
1970年代、ジェレメンコは彼自身のために描きつづけた。しかし、1979年イーストハンプトンのギャラリーでの最初の展示会が好評に終わったことで、転機が訪れた。その後の5年間は銀行で働きつづけたが、ニューヨークとイーストハンプトンでの展示会を成功させつづけるために、それまで以上の多くの時間を割くようになった。1983年、彼の2枚の油絵がアメリカン・フォーク・アートの本に使われ、最初のシルクスクリーン版画「チャーチ・ストリートで」が制作される。その結果、彼の作品を見た人々や展示会での成功が彼の人生を変えることになった。1984年彼は仕事をやめ、自然の美を捕らえることに努め、 我々がつくり、そして失うべきではない風景を作品に仕上げることに全力を尽くすべく、イーストハンプトンに定住した。
これまでに制作されたシルクスクリーン版画は、 国内の多くの個人や会社のコレクションに収蔵されている。 また、 国際的にも活躍しており、 日本とスイスでの展示会を成功させた。テッド・ジェレメンコは、そのアメリカの風景に対するユニークな表現によって次々と新しい作品を制作しつづけている。
展 示 会
Art Expo, New York Esthetix, Boston
Galerie Pro Kasper,
Switzerland Mikimoto Hall, Tokyo
コレクション
General Electric Corporation American Airlines
Sheration Hotels Corporation Prudential Life Insurance Co.
Xerox Corporation I.B.M. Corporation
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